私たちが作らせていただいています

金谷さん夫妻は、北海道久遠郡せたな町の、先祖代々の素晴らしい土地で米作りをしてきました。

農業という職業にやりがいを感じていましたが、もっと自然とつながる、次の世代に引き継げる自然と共生したお米作りがしたいと思っていました。

そんな時、自然栽培の草分けで知られる木村秋則さん(*注)の講演を聞く機会がありました。

 
* 木村秋則さん
「奇跡」と称されるほど難しい 無農薬・無肥料でのリンゴ栽培を、国内で初めて成し遂げた青森県の生産者。
8年間もの間、収入もなく奇人変人扱いされながらも数々の苦難を乗り越え、今では自然栽培の草分け的存在として、国内外で自然栽培の指導にあたられています。
 

講演会を聞いていた金谷さんは、「自分の求めていたのはこれだ!」と思い、すぐに木村さんに自然栽培の指導を申し入れます。

自然栽培に出会う前は、田植えの時期には除草剤をまき、夏は3回農薬を散布していました。

ところが今は肥料は前の年の副産物の「稲わら」をすき込むだけ。農薬は使いません。
稲が本来持つ生命力を、可能な限り活かせる環境を整えます。

田んぼはできるだけ荒く、土の塊が10センチ以上になるように耕します。荒く耕すと稲が自分の力で頑張って根を張ろうとするため、根が強く、長くなります。また、稲の力が強くなるため、除草の効果もあります。

 

応援者:「今年の草取りには馳せ参じますよ!」
金谷さん:「夢のようなお話…有難うございます。」
それでも、田植え後、1週間ほどたつと、草が出てきます。さぁそれからが大変。

1週間に一度だけ耕運機を改良した除草機で稲の列の間を引っかき、あとは手で除草します。
しかし、毎日毎日1ヶ月ほど続けると、草よりも稲の力の方が強くなってきます。

稲の力が強くなるまでの間は除草をしっかり行なわないと、秋の収穫の時にかなり支障が出ることになります。
 

ただその分、農薬を使わないため、虫たちの楽園ともなります。とんぼ、あめんぼ、てんとう虫…などたくさんの虫さんたちが大喜びでやってきます。
生態系が豊かなため 病虫害の心配は少ないですが、それでも病虫害が心配な時は、穀物酢を50倍に薄めて散布しました。

もうすぐ自然栽培を始めて9年目の春が来ます。

近年、これまでになく雨の日が多くなってきました。

できるだけ草を取り除き、風通しを良くし、虫が発生しないよう、もし発生しても被害が少なく済むよう対策を打っていますが、夏は特に虫の勢いも強く、簡単なことではありません。

こんな時に応援者の方が一緒に作業をやってくれると、また頑張ろうという力が沸いてきます。

お子さんと一緒に遠方から除草作業に来てくれていた
応援者の方々と。4年振りの再会となりました。

自然栽培に挑戦して良かったことは、なによりも土や川や空を汚さずに済むようになったこと、そして自分自身が納得して農業ができるようになったこと、と金谷さんは言われます。

そのほかにも、安心でおいしいお米を求める消費者や取引先といった応援団の方々、そして自然栽培に興味を持つ周辺の農家の方々とのつながりができたことが大きな収穫です。

2016年9月

 
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